病院担当営業スタッフからの麻疹の拡大事例について

とある方からメールを頂きました。個人情報を伏した状態で、転送します。

すでに報道などでご存知かと思われますが、2007年に大流行後、臨時のワクチン追加接種等により流行が抑制されていた麻疹がまた地域で流行をはじめています。

特に、昨年末に首都で大流行をしたフィリピンへの渡航歴のある症例とそこからの2次3次感染の報告が増えています。

MR(麻疹・風疹)ワクチンの接種率は1期(1歳)2期(就学前)の接種率は95%と高いのですが、社会人年齢層では必ずしも「2回接種」をしていませんので、昨年の風疹同様、職場や地域での拡大が懸念されているところであります。

都内でも複数、医療機関の待合室(救急外来など)での感染拡大が報告されていますが、このたび、病院に商品を納入する人から0歳児に拡大する麻疹の事例がありました(赤ちゃんは入院となりました)。

麻疹の広がりやすさは、昨年流行をした風疹の数倍であります。産業医や産業保健師、労務担当の方と各部門の責任者の皆様は、いま一度下記の件についてご確認・ご検討をお願いする次第であります。

1)体調不良者は病院を訪問をさせない
2)入職時や定期検診時にワクチンで予防できる病気の免疫やワクチン接種歴を確認し、不足がある場合は本人に伝えワクチンの接種勧奨をする
3)ワクチン接種のための受診ができるよう支援する

【参考】
2月25日 読売新聞 はしか患者、今年に入り急増…昨年1年の約半数
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20140225-OYT1T00416.htm

過去の事例:
「麻疹罹患後、急性脳炎で死亡した成人女性例」(28歳 専業主婦)
http://idsc.nih.go.jp/iasr/25/293/kj2931.html

「麻疹に中枢神経症状を合併した成人症例」(28歳、生来健康な男性)
http://idsc.nih.go.jp/iasr/28/332/pr3324.html

「行政機関内における麻疹の成人麻疹集団発生事例-長野県」
http://idsc.nih.go.jp/iasr/25/289/dj2897.html

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