赤ちゃんの鼻詰まり

お子さんの鼻づまりに難渋した保護者は決して少なくはないと思います。

 赤ちゃんの鼻は狭く、少し鼻腔粘膜が腫れただけでも詰まりやすくなります。また、赤ちゃんは原則として鼻呼吸です。鼻が詰まっている時に授乳すると、赤ちゃんが苦しくなって中々授乳が進まないということを経験したお母さんもいると思います。

 一番の対策は鼻吸いです。医療機関では電動の鼻汁吸引器で吸引することがあります。

 ご自宅でも保護者が口から器具を吸引して吸うタイプもありまし、電動の吸引器を買うことも出来ます(高価ですが)。家庭用掃除機を利用して吸引することもあるようです。

 食塩水に重曹を混ぜて鼻噴霧してから鼻汁吸引すると、よくとれます。重曹食塩水でなくても母乳を鼻腔に一滴だけ垂らしてもいいようです。

 当院では漢方薬(麻黄湯)を使うこともあります。効く人にはとても効くので一度試してみてもいいでしょう。ムコダイン(カルボシステイン)やムコサール・ムコソルバン(アンブロキソール)などの去痰剤併用もいいです。

 あと適度な加湿・加温も大事です。蒸しタオルで鼻を温めると、鼻の通りがよくなります。窒息しないように必ず保護者がいるところでしましょう。

 気をつけたほうがいいのは、いわゆる鼻水止めとしての抗ヒスタミン剤です。確かに鼻汁は少なくなるかもしれませんが、鼻汁も痰も固くなり吸いづらくなります。

 抗ヒスタミン剤には脳内移行の問題もあり、赤ちゃんにはあまり使いたくないお薬です。

抗ヒスタミン薬と熱性痙攣