気になる「その他」の感染症

今気になる感染症といえば、当然のことながら「新型コロナ」ですが、子どもに関わることで気になる感染症を挙げておきます。

一応書いておくと、今流行している感染症ではなく、今後問題になっていきそうな感染症です。

ポリオ

日本ではもう過去の病気と思われていますが、世界ではまだ報告があります(特に紛争や失敗国家など、公衆衛生の破綻で起こりえます)。紛争ではありませんが、今年のニューヨークでも報告がありました。
ポリオウイルスは糞口感染であり便から排出されますが、ニューヨーク市の下水からポリオウイルスが検出されています。

米 NY市の下水からポリオウイルス検出 保健当局が警戒強める
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220813/k10013768221000.html

百日咳

あまり話題になっていませんが、コロナ禍でも百日咳が流行っています。
百日咳は疑わないと診断できません。

画像の説明
(何故か世田谷だけ多い、百日咳)
https://idsc.tmiph.metro.tokyo.lg.jp/diseases/pertussis/pertussis/

本来であれば、百日咳もポリオも4歳以降で追加接種する必要があります。
当院ではかかりつけ医の方は、追加接種を割引で接種しています。

ポリオ(IPV)+三種混合ワクチン同時接種割引(かかりつけ医)
https://www.karugamo-cl.jp/index.php?QBlog-20211024-1

梅毒

梅毒は今年も非常に増えています。

梅毒感染数、最悪ペース 7200人超、年間最多に迫る―感染研
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022082700309&g=soc

子どもは梅毒は関係あるのか、という人もいるかもしれません。しかし、最近の流行は若い女性が多く、結果としてお子さんが先天梅毒に掛かる可能性があります。

緊急無料公開された人気マンガ『コウノドリ』、テーマは急増する梅毒 「ドキッとした人は検査に」
https://www.buzzfeed.com/jp/seiichirokuchiki/kounodori-baidoku
(今は非公開のようです)

インフルエンザ

コロナ禍のためかあまり話題にならなくなったインフルエンザですが、僅かですが報告されています。

事実、南半球のオーストラリアでは「冬」シーズンにインフルエンザが流行しています。
https://www.tmiph.metro.tokyo.lg.jp/lb_virus/influenza_world/

鳥インフルエンザとはトリに対して感染性を示すA型インフルエンザウイルスのヒトへの感染症です。イギリスで鳥インフルエンザの変異株が報告されており、これがヒトに伝播が懸念されます。

英国で海鳥が「前例のない大量死」、鳥インフルの強力な変異株で
夏の繁殖地で異例の流行、多くの海鳥が危機に、シェトランド諸島ほか
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/22/082400393/

今の小児科はコロナばかりですが、他にもするべき課題はいっぱいあります。みなさまの期待の先を充たしていくことができるように、スタッフ一同努力してまいります。