新型コロナ対策の振り返り(マスク)

こちらも「振り返り」です。
例によってつるし上げる意図はありません。

結論としては

  • マスクは有効
  • 子どもにとってもデメリットは少ない
  • 必要に応じて、マスクを使おう

です。

マスクで発達が遅れる?

新型コロナが出た当初からマスクの使用が呼びかけられていました。反論する意見もありましたが、多くは否定されているようです。

中には、マスクを付けることで口元が見えなくなるから、子どもの言語習得や発達が遅れる、という意見もまことしやかに流れてきました。しかし、現時点でそのようなエビデンスはありません。

事実であれば、視覚障害児の言語習得や発達は遅れているはずですが、そのような事実はありません。マスクを外す根拠に、言語習得や発達を持ち出すのであれば、エビデンスを出すべきでしょう。

確かにコロナ初期の学校での対応は、子どもたちにガチガチのシールドをつけるなど行き過ぎなところもありました。しかし、後述するようにコロナの感染が主にエアロゾルや飛沫での感染であることを考えれば、シールドよりも換気やマスクを優先したほうが良さそうです。

「子どもの脱マスク」はどうする?マスクが発達に与える影響を検証
https://flight.theletter.jp/posts/974d98a0-b955-11ed-8b3a-7b89d366970d
(こちらは登録すれば無料で読めます)

マスクは有効

最近になり高山先生がマスクについてのまとめを出しています。新型コロナは主にエアロゾルや飛沫で感染するが、マスクはエアロゾル感染や飛沫感染も防ぐことをしめし、以下のように指摘しています。

実際、コロナの拡散を抑えながら、被害を最小限に抑え込んできたのは、日本、韓国、台湾、香港、シンガポールなど、ユニバーサル・マスキングを導入してきた地域でした。外出禁止などロックダウンを実施しなかったにも関わらず、私たちはマスク着用によって社会を回すことができていました。

マスクの有効性と5類移行後も着けてほしい3つの状況
https://news.yahoo.co.jp/byline/takayamayoshihiro/20230503-00348115

また、高山先生はマスクと同調圧力についても、面白い考察をしています。

実のところ、「マスクを外せ、外せ」と言ってる方ほど、周囲がどうしているかを気にしていて、とりわけ「日本人だけ」という言説に弱く、説得力があると信じている節があります。同調圧力を批判しながら、同調圧力をかけようとしている、ありがちな例とも言えます。
https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=pfbid0348YGDUyZd8Q2SqFRSyHcfYd7AQvghiYx9gYMboEeukrx3txMBJotjBVUvWeRDQsRl&id=100001305489071

実際私も似たような場面に遭遇することはあります。

マスクをしたほうがいい場面とは

マスクをする・しないはあくまで個人の自由とした上で、それでもマスクをしたほうがいいという場面があると、高山先生は指摘してます。

  • 症状があるとき(コロナに限らず)
  • 医療機関や高齢者施設を訪れるとき
  • コロナが感染拡大期(主に屋内、公共の場)

ちなみに医療機関や高齢者施設において、利用者が施設側のマスク装着の要請に応じなければ、施設側は法的な対応を取ることができます。

以上より,令和5年3月13日以降も医療機関や高齢者施設においてはマスクが推奨されており,かつ感染対策上の理由で利用者にマスク装着を求めることが可能であり,これらは民法521条および施設管理権によって保護される.(略)
■それでもマスク非着用のまま退去しない場合は不退去罪で警察を呼ぶという毅然とした対応ができる(状況によっては業務妨害も適用されうる).

医療機関・薬局・高齢者施設などでのマスク非着用者への対応について
https://drmagician.exblog.jp/30271489/

おまけ:どうしてここまでトラブルになるのか?

個人的な意見としては、マスクをする・しないでここまでトラブルになるのか、不思議です。

5類になり、このようなことが各地で起こらないことを望みます。