ヘルメット療法についての考え方─SIDS対策とタミータイムの話
赤ちゃんが突然死してしまう、乳児突然死症候群(SIDS)という悲しい病気があります(日本だと乳幼児突然死症候群と呼びますが、厳密には乳児突然死症候群です)。
原因は複合的ですが、予防としては
- 1歳になるまでは、寝かせる時はあおむけに寝かせましょう
- できるだけ母乳で育てましょう
- たばこをやめましょう
と言われています。寝るところは硬めのベッドが良いとされています。
これで近年SIDSの数がかなり少なくなりました。
しかし、うつぶせをやめた弊害もあります。一つが「頭位性斜頭(とういせいしゃとう)」です。赤ちゃんの頭に病的な原因がなく、重力によって頭蓋骨が非対称に圧迫されて変形した状態を指し、通称「向き癖」や「ゼッペキ頭」とも呼ばれます。
生後6ヶ月を過ぎてしまうと骨が固くなり、形が変わりにくくなります。軽症であれば見た目の問題だけですが重症な場合は、目や耳の位置が左右で一致しなかったり、帽子やメガネの装着に問題が出る可能性があります。また、斜頭症が原因で歯並びやかみ合わせが悪くなるケースもあります。
そのため、「ヘルメット療法」を行う医療機関が増えてきました。確かにこれで頭の形が整った人もいますが、いくつか課題があると思います。
- 金銭的な問題:自費で十数万〜数十万円
- 副作用の問題:皮膚トラブル・発汗・におい・抱っこしづらさ等
- エビデンスの問題:必ずしも全員きれいになるわけではない
また、治療者のレベルなどにより、治療効果に差がでる可能性もあります。
最近のシステマチックレビューでも、「ヘルメット療法は第二選択」との見解が出ています(Children 2023:PMCID: PMC10378416)。
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC10378416/
それではどうすれば良いでしょうか?
高価なヘルメット療法をする前に、お母さんお父さんが出来ることがあります。
それは「タミータイム」です。

(chat GPTで作りました)。
当院ではワクチンデビューのときから、タミータイムの重要性について説明しています。これは、頭囲だけの問題ではなく、その後の姿勢、ひいては補完食導入へとつながっていきます。
うつ伏せあそび(タミータイム)のススメ
https://karugamo-cl.jp/index.php?QBlog-20241217-1
(注:タミータイムでは寝かさないでください)
あと、こちらもご覧になってください。向き癖を治すのも必要です。
当院では、ヘルメット療法を行っていませんが、ご紹介する時は「信頼と実績がある医療機関」をご紹介します。
お子さんの頭の形にお悩みがある場合は、ご相談ください。
2025年10月11日追加
対応に不信感があるため、某医療機関(区外)には紹介しません。