赤ちゃんとビタミンD
当院では以前から行われていましたが、現在多くの赤ちゃんがケイツーシロップを生後3ヶ月まで内服するようになっています。これは、「新生児・乳児ビタミンK欠乏性出血症」予防を予防するためです。
しかし日本の赤ちゃんが足りないのは、ビタミンKだけではありません。ビタミンDが足りないことも知られています(特に母乳栄養で)。ビタミンDは日光(紫外線)を浴びて活性化しますが、日焼けを避ける傾向にあることから母体を含めた日本人はビタミンDが不足気味です。
赤ちゃんのビタミンDが不足すると、骨がもろくなります。骨格の変形や子どもたちのO脚にも関連することがわかっています。
当院では、特に母乳栄養の方にサプリとして市販のビタミンDを補充することをおすすめしています。薬局などで購入できるBabyD®200というサプリなら一日一滴で補充できます。
ビタミンDの多い食材(サケ・卵黄・しいたけなど)を食べるようになるまでは、補充してあげてもいいかと思います。
また、紫外線を「適切に」浴びることも大事です。日本小児皮膚科学会の「こどもの紫外線対策について」をリンクしておきます。
http://jspd.umin.jp/qa/03_uv.html
参考
赤ちゃんの生理的O脚、実はビタミンD欠乏だった 順天堂大学が世界で初めて解明
https://univ-journal.jp/30349/
育児過誤で発症したビタミンD欠乏性くる病の1例
https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=202002269880833875
母乳栄養の乳児にみられる日光浴不足によるビタミンD欠乏性くる病
https://www.jpeds.or.jp/journal/abstract/107-11.html#107-11-02