「積極的な接種勧奨の差し控え」10年

 10年前の2013年6月14日、厚生労働省は「積極的な接種勧奨の差し控え」を通達しました。以前も書きましたが、この決定には疫学など科学的な考察があったとは考えられません。

約外と統計学。
https://www.karugamo-cl.jp/index.php?QBlog-20230121-1

 厚生労働省は2021年11月に、2022年4月からの積極的勧奨接種再開を決定したしました。その間、9年間もの間、HPVワクチンの接種率が低下してきました。

その間の内容については、岩永直子さんの記事が詳しいでしょう。

国立がん研究センターが子宮頸がん対策の「ファクトシート」公表 「日本の状況はミゼラブル(悲惨)」
https://naokoiwanaga.theletter.jp/posts/9118d180-065e-11ee-aa75-21a0bd88f6f3

片野田耕太氏(国立がん研究センター、データサイエンス研究部長)の、

「積極的勧奨が休止されていた期間、我々は何一つ情報発信をしていなかったので、今さら何を言っているんだという批判はあると思う。我々は科学者としてやるべき情報発信をしていなかった」

という言葉が印象的ですね。

 私は、被害者ということで今も苦しんでいる少女たちのことも気がかりです。

 最近はHPVワクチンを打ちましょうという報道は多くなりましたが、数年前まであれほど持ち上げられていたHPVワクチンの被害者とされれる少女たちの報道が最近はありません。あたかも彼女たちは元々いなくなったかのような扱いです。
 以前から何度も取り上げていますが、彼女たちを持ち上げたメディア・個人・団体は、最後まで彼女たちをフォローしてほしいものです。