「ワクチン副作用の恐怖」→日本小児科学会は動かないのかな?

近藤誠医師による「ワクチン副反応の恐怖」という本が出されました(リンクはしません)。

 近藤誠医師やその本の評判というのは、すでに言い尽くされています。詳しくはこちらをご覧になって下さい。

近藤誠氏による「ワクチン副作用の恐怖」批判ツイートまとめ

近藤誠氏との対峙の仕方(岩田健太郎氏のブログ)

「感情」が認知に及ぼす影響(朝日新聞)

私が某MLで投稿した内容を一部改変してアップします。

世田谷区の宮原です。

(とある過去MLのアドレス)

にも紹介した文章を引用しておきます。本来であれば、日本小児科学会が矢面に立つべきなのでしょう。


2017年1月ワクチン懐疑論者のロバート・ケネディ・ジュニア(ケネディ大統領の甥)がトランプ大統領と面談しました。ワクチンの安全性に関する委員会を設立し、ケネディーを委員長にするというのです(アメリカにはACIPという優れた諮問機関があるのに)。

 すぐさまアメリカ小児科学会(APP)は反応しました。

American Academy of Pediatrics Emphasizes Safety and Importance of Vaccines

https://www.aap.org/en-us/about-the-aap/aap-press-room/pages/American-Academy-of-Pediatrics-Emphasizes-Safety-and-Importance-of-Vaccines.aspx

その中で、このような文面があります。

Vaccines are safe. Vaccines are effective. Vaccines save lives.

ワクチンは安全。ワクチンは有効。ワクチンは命を救う。

 ここまで言うのは、彼らが相当な危機感を持っているからでしょう。トランプ政権になり、ワクチン行政がかわるかもしれないのです。

92.自閉症のワクチン原因説:トランプ政権のワクチン政策はどうなるのか?

http://www.primate.or.jp/serialization/92%EF%BC%8E%E8%87%AA%E9%96%89%E7%97%87%E3%81%AE%E3%83%AF%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%B3%E5%8E%9F%E5%9B%A0%E8%AA%AC%EF%BC%9A%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%97%E6%94%BF%E6%A8%A9%E3%81%AE%E3%83%AF%E3%82%AF/


 別件ですが、日本小児科学会会員サイトにある、「アジュバント入りのワクチン接種後に生じるとされるmacrophagic myofasciitis(MMF)について」はまだ有るのですね。当初は「アジュバント入りのワクチン接種後の新しい副反応について」という名称でした。

http://www.jpeds.or.jp/modules/members/index.php?content_id=27

WHOも再三に渡りMMFを否定しています。

http://www.who.int/vaccine_safety/committee/topics/aluminium/questions/en/

 宮原です。

 後述する勝俣先生もそうですが、私も近藤氏の過去の説には納得できる内容もありました。しかし、大学退官前後からの言動には首を傾げざるを得ません。

「医療否定本の嘘」を読んでみると、近藤氏の患者へのかなり酷い対応が書かれています。
https://www.amazon.co.jp/dp/B01AB7R3DS/
著者の勝俣 範之医師は製薬会社からお金をもらっているからこんなこと書いているのだ、という方はいますか?

 元々、近藤誠ー文藝春秋社との繋がりは以前からあり、がん放置療法関連の本を沢山出していました。がん治療では非常に混乱を極めていた現場もあったと聞いています。

 我々小児科医は、その混乱を「対岸の火事」として見ていたところ、こちらにも類焼しただけかもしれません。

 「がん放置療法」で一世風靡した近藤誠氏ですが、真に受けた有名人の結果が顕になったので検診や今になりワクチンなどに目をつけたのではないでしょうか?
 がん放置療法で犠牲になるのは自己判断をした本人ですが、ワクチンで犠牲になるのは無辜の子ども達や我々の子孫ですよね。

(こちらの動画でハンマーを持っている側が「ワクチン否定派」と見られているのではないか、という発言に対して)

 スティーブ・ジョブズ亡き今、「ハンマー」を持っているのはアップルではなく他のガリバーになる可能性は十分にあります。先の国政選挙で「排除します」発言でもわかるように、ハンマーの持ち手はいともたやすく変わります。

 スティーブ・ジョブズ氏は膵臓がんの中でも早期治療が有効とされた神経内分泌腫瘍の手術を拒否しいわゆる民間療法に優先したため、死期を早めたと言われています。近藤氏は何を思うのでしょうか?

追記(2017/11/11)

宮原です。もう少し続けます。

 2016年8月31日に長崎大学の森内先生が読売新聞に投稿したネット記事が突然削除されました。

 記事はウェブ魚拓に残っているので載せておきます。

【子宮頸がんワクチン特集】ワクチンで防げる悲劇を見過ごしていいの?
https://megalodon.jp/2016-1228-0911-25/https://yomidr.yomiuri.co.jp:443/article/20160823-OYTET50014/

一部引用します。


 日本は経済的に豊かであったにもかかわらず、ワクチンに対して理性的な判断ができず「ワクチン後進国」でした。ワクチンの導入が遅れたために奪われた命、残った障害は数知れません。近年、ようやく種類だけは接種できるワクチンが日本にも増えましたが、この騒動で明らかになったように、その実体は今なお後進国です。いつまでこういうことを繰り返すのでしょう?
ボブ・ディランの「風に吹かれて」の歌詞でもありませんが、どれだけ多くの命が失われたら私たちはあまりにも多くの犠牲者を出してしまったと気付くのでしょう?
あらぬ非難や中傷に対して、臆病風に吹かれている場合ではありません。

(付記:筆者はヒトパピローマウイルスワクチンの製造販売企業を含め、数多くの企業が共催するワクチン啓発活動に関わり、正当な対価を得ています。しかしその行動原理はただ一つ、ワクチンという最善の医薬品によって病気を防ぎ命を守ることに可能な限り貢献したいからです)。


 ご存じの方も多いと思いますが、ボブ・デュランの「風に吹かれて」です。(MLとは違い、日本語歌詞付きの動画にしました)