ワクチンなどの値段の最新情報は、こちらのボックスになります。
全て1本分の値段です。
- 狂犬病
- 15,000円
- A型肝炎
- avaxim, HAVRIXなど、成人 15,000、小児 13,000円
- Tdap
- 10,000円
- 髄膜炎菌
- Menveo 20,000円, Bexsero 32,000円, メンクアッドフィ 22,000円
- チフスワクチン
- 10,000円(2024年5月より 14,000円)
- コレラワクチン
- 10,000円(2024年5月より20,000円)
- ダニ脳炎
- 15,000円
- 診断書英文初ページ
- 7,500円(要予約)
- 診断書英文次ページ
- 1枚につき3,000円/複雑な診断書の場合はご相談ください。
- ツベルクリン反応
- 5,000円(要予約)
- レントゲン
- 2,500円(要予約)
- 渡航初診料
- 10,000円、日曜日は15,000円
- MMRワクチン
- 13,000円
- マラロン
- 一錠1,000円(マラリア予防薬)
予約
予約は、こちらを押してください。
その後「各種Web問診」から渡航用の問診をお願いします。
※状況によっては、外来の時間を変更させて頂くこともあります。
渡航前相談・診断書
海外渡航や海外留学などで必要な診断書がありましたら、ご相談ください。時間的余裕を持ってお問い合わせください。
採血や検査を要する診断書、複雑な診断書などは別途ご相談ください。
渡航初診料は、前回受診から一年以上経過している場合や、渡航先が大きく変わった場合などは、改めて徴収することが有ります。
当院でのワクチン接種記録を専用のワクチン手帳(International Certificate of Vaccination or Prophylaxis:別名イエローカード・カルトジョーヌ)に記載します。これは渡航相談料に含まれます。
International certificate of vaccination or prophylaxis (WHO)
Carte Jaune or Yellow Card (Wikipedia)
事前に用意するもの
- これまでの接種記録(母子手帳など)
- 会社・学校などの書類(必要な予防接種が書いてあるもの)
- 問診票→Web問診
ツベルクリン反応(ツ反)について
BCGとツ反
日本では赤ちゃんの時にBCGを接種します。BCGをしていれば、ツ反は陽性になるのが普通です。
しかし、欧米ではBCGしていない国が多いです(アメリカなど)。BCGをしていない国々では、ツ反陽性は結核感染を意味します。 その為、ツ反陽性のために不要な検査や投薬を受けることもあります。
特に就学時・入学時に問題になることが多いようです。事前に、学校に確認をとっておいてください。
硬結と発赤
ツベルクリン反応は前腕に0.1ml皮内注射をおこない、48(72)時間後に反応を見ます。日本では発赤(erythema)の大きさで判断します。
しかし、国際的には固く盛り上がっている硬結(induration)の長軸で判断し、発赤は非特異的反応として測ることはありません。
当院では硬結と発赤を診断書に記載します。
蒙古斑
日本人にはおなじみの蒙古斑ですが、東洋人種以外の蒙古斑は無い・目立たたないのです。そのため、日本人が少ない地域で赤ちゃんをつれていくと「おしりの蒙古斑=虐待」と間違われて、思わぬトラブルのもとになりがちです(例)。
事前の説明が必要なことがあります。東京医科大学小児科遺伝研究室に詳しい説明が英語で載っています。
Spotting Mongolian Spots [ Child Fleck ] Birthmark NOT Bruise NOT Abuse
高山病
高山病について
高山病は2000m程度でも起こりますし、高齢者では1500mでも起こることもあります。つまり、日本の山(日本アルプス・富士山)でも注意が必要です。高山病は大きく分けて3つが知られています。
- 山酔い acute mountain sickness (AMS)
- 高地脳浮腫 high altitude cerebral edema (HACE)
- 高地肺水腫 high altitude pulmonary edema (HAPE)
山酔いは二日酔いに似た症状で、頭痛に1嘔気・食欲不振、2全身倦怠・脱力、3めまい・立ちくらみ、4睡眠障害などの症状が付随するものです。
高地脳浮腫は山酔いが進んだ症状ですが、山酔いの先行無く起こることもあります。運動失調が症状です。継ぎ足歩行ができなくなります。
高地肺水腫は息切れ、呼吸困難になります。診断基準は下記の「症状」「兆候」がそれぞれ2つ以上存在する場合、高地肺水腫と診断します。
- 症状:1安静時呼吸困難、2咳、3全身脱力感・活動低下、4胸部圧迫感絞扼感
- 兆候:1少なくとも片肺での湿性ラ音・喘鳴、2チアノーゼ、3多呼吸、4頻脈
山酔いが最も多いですが、高地脳浮腫や高地肺水腫はしばしば命に関わります。
日本旅行医学会のサイトにも説明があります。高山病の経過判定表は参考になるでしょう。
予防法
まず無理をしない。体調を整えてから出発する。ゆっくり登る(スケジュール上難しいこともありますが)。水分を多く摂る(カフェインなし)。アルコールは控える。睡眠薬は過剰使用しない。暴飲暴食は避ける等…
必要に応じて、ダイアモックスなどのお薬を用意する必要があります。
ダイアモックス(アセタゾラミド)について
一般的には利尿剤として用いられる薬ですが、高山病の予防薬・治療薬として用いられます(日本登山医学会:ダイアモックスとは)。
使い方
予防には、高地に到着する前日から4日間、一回125mg(半錠)を1日2回服用します。
治療には、一回250mg(一錠)を1日2回服用します。しかし、速やかな下山が一番です。また、高地脳浮腫や高地肺水腫には、それぞれ治療薬があります(デキサメタゾン、ニフェジピンなど)。
値段
ダイアモックス4錠及び診察代込みで3500円です。(要予約)
副作用・注意点
25%以上の方に、四肢の知覚異常が起こります。ピリピリした感じがしますが、徐々に改善することが殆どです。内服中に飲酒するとめまい立ちくらみを起こしやすくなります。
サルファ剤アレルギーの方は禁忌です。
他のお薬との相互作用が知られています。
- 降圧剤:低血圧
- ジギタリス製剤(ジゴキシン・ジゴキシン):血中濃度変化
- カルバマゼピン(抗てんかん薬):血中濃度変化
- ステロイド・ACTH:血中カリウム上昇
- 塩化アンモニウム(一部の去痰剤、サルミアッキ):ダイアモックスの効果が低下することがあります。
参考文献
- 旅行医学質問箱(日本旅行医学会編)
- 高地障害症候群
- Wikipedia:Altitude sickness
- Wikipedia:High altitude cerebral edema
- Wikipedia:High altitude pulmonary edema
トラベルワクチン
渡航する際に必要なワクチンがあります。必要なワクチンは、渡航先・渡航目的・渡航期間で異なります。ご相談ください。
トラベルワクチンについての考え方
トラベルワクチンの多くが個人輸入したものです。安全性については海外で認められておりますが、何かあった時の補償は無いものだと思って下さい(ただし、国産のワクチンと同時接種した場合は除く)。輸入代行業者による補償も謳われていますが、現在のところその補償で賄われたという話も、大きな副反応が起こったという話も知りません。
一般外来の合間を縫ってワクチン接種をする事があります。そのため、原則同時接種です。ワクチン接種を分散することは、外来枠が一つ増えることになります。逆に言えばワクチンを接種したい人が一人減ることになります。参考:予防接種 同時接種お断りの方 お断りします。
ご理解とご協力の程よろしくお願いします。
狂犬病(要予約)
狂犬病について
国立感染症研究所の解説もご覧ください。感染症の話:狂犬病
狂犬病と言われていますが、イヌのみなら、ネコやコウモリの野生動物、場合によっては愛玩動物でさえも感染源となります。
日本の厚生労働大臣が指定する狂犬病清浄地域は、英国 (グレート・ブリテン島及び北アイルランドに限る)・アイルランド・アイスランド・ノルウェー・スウェーデン・台湾・ハワイ・グァム・フィジー諸島・オーストラリア・ニュージーランドのみです。特に東南アジアに渡航する際にはご注意下さい。
ワクチンについて
曝露前接種では2013年11月から、VERORAB(Sanofi Pasteur社製)に切り替えます。
曝露後接種については、ご相談させてください。
接種方法
曝露前接種(つまり噛まれる前):原則0,7日に接種します。
A型肝炎ワクチン(要予約)
A型肝炎について
1988年に上海でA型肝炎が流行しました。日本では衛生状態の改善により、A型肝炎の抗体が低い人が増えています。
ワクチンについて
日本のA型肝炎ワクチン(エイムゲン)は優れたワクチンですが、国際的にはHAVRIXがメジャーです。エイムゲンとHAVRIXとの互換性はないと言われています。
接種方法
HAVRIX, avaximは二回接種が基本です(エイムゲンは三回)一回接種すると一年は有効です。半年から一年後に追加接種すると、20年は有効と言われています。
小児用と成人用があります。小児用は1歳から18歳まで接種が可能です。
成人用三種混合ワクチン(Tdap/dTap)・二種混合ワクチン(DT)
百日咳について
まずはこちらをご覧ください。各地で広がる百日咳
宜しかったら、拙ブログも御覧ください。大人の百日咳
各国の百日咳の対応
アメリカでは成人でも、10年おきにDTワクチンを接種し、64歳以下であれば百日咳ワクチン入の Tdap/dTap を接種します。アメリカでの成人ワクチンスケジュール(ACIP)での注釈を示しておきます。
Recommended Adult Immunization Schedule—United States - 2012(PDF)
Administer a one-time dose of Tdap to adults younger than age 65 years who have not received Tdap previously or for whom vaccine status is unknown to replace one of the 10-year Td boosters.
• Tdap is specifically recommended for the following persons:
—— pregnant women more than 20 weeks’ gestation,
—— adults, regardless of age, who are close contacts of infants younger than age 12 months
(e.g., parents, grandparents, or child care providers), and
—— health-care personnel.
• Tdap can be administered regardless of interval since the most recent tetanus or diphtheriacontaining vaccine.
• Pregnant women not vaccinated during pregnancy should receive Tdap immediately postpartum.
• Adults 65 years and older may receive Tdap.
• Adults with unknown or incomplete history of completing a 3-dose primary vaccination series with Td-containing vaccines should begin or complete a primary vaccination series. Tdap should be substituted for a single dose of Td in the vaccination series with Tdap preferred as the first dose.
• For unvaccinated adults, administer the first 2 doses at least 4 weeks apart and the third dose 6–12 months after the second.
• If incompletely vaccinated (i.e., less than 3 doses), administer remaining doses.
髄膜炎菌ワクチン
髄膜炎菌について
その名の通り、髄膜炎を起こします。日本ではかなり減りましたが(ゼロではない)、アフリカでは髄膜炎ベルトと呼べれる流行地域があります。アメリカでは学生寮で流行することがあり、入寮の際に要求されることがあります。また、イスラム教でメッカへの大巡礼(ハッジ)でも、接種を義務付けられています。それほど伝播率は高いです。
髄膜炎菌ワクチンについて
大きく分けて、2つあります。当院で扱っているのは、ともに髄膜炎菌のA、C、Y、W135群に対する4価のワクチンです。
- ポリサッカライドワクチン(MPSV4 : Meningococcal Polysaccharide Vaccine)
- 結合型ワクチン(MCV4 : Meningococcal Conjugate Vaccine)
現在はMPSV4よりもMCV4が用いられるようになってきています。
北米では学生寮などで流行する時があり、留学時にワクチン接種を求められることがあります。
2014年12月頃より、MCV4の一種であるメナクトラが国内で発売される予定です。しかしメナクトラは日本では原則治験などで使用経験があるのは2歳からです。
当院では生後2ヶ月から接種できるMenveoを用意しました。
MenB (Bexsero)
髄膜炎菌B群に対するワクチンは、中々開発されませんでした。最近NovartisからBexseroが発売されました。
現在試験的に輸入しています。
接種すべき人
- 渡航目的
- 北米などで学生寮に入る予定の方
- アフリカの髄膜炎ベルトへ渡航予定の方
- イスラムの大巡礼(ハッジ)へ行く予定の方
当院のブログ、髄膜炎菌ワクチンが必要な子供たちのためにも御覧ください。
参考サイト
チフスワクチン
注射不活化ワクチンのTypbar TCVを採用しています。 6ヶ月以上、45歳以下、3年ほど持ちます。A型肝炎のリスクのある地域では、A型肝炎ワクチンとともに接種を考慮していいでしょう。
コレラワクチン
当院ではコレラワクチンと同時に病原性大腸菌にも有効なDucoralを採用しています。コレラワクチンは2年ほど、病原性大腸菌には3ヶ月ほど有効とされています。
一週間間隔で2回接種します。
内服のワクチンです。胃酸に弱いので、接種前後1時間は飲食を中止してください(お薬も)。
ダニ脳炎(ダニ媒介性脳炎)(TBE)
中央ヨーロッパ・ロシアを中心に流行します(北海道でも一例あり)。文字通りダニが媒介しますが、流行地の未殺菌牛乳・チーズでも感染することがあります。
予防としては、ダニのいる森に立ち入らない。立ち入る場合は、ダニ対策(長袖長ズボン、DEETなど)を十分にする。未殺菌の食べ物は手を付けない。それからワクチンなどです。
ダニ脳炎ワクチン
通常のワクチンスケジュール
- 1回目
- 2回目 :1回目接種から 1-3カ月後
- 3回目 :2回目接種から 9-12ヶ月後
おおよそ3年間有効です。
至急の接種:0, 7 、21日、(追加接種)Boosterを12~18ヶ月後
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2024-05-01 (水) 10:08:13