2017/11/18 在庫を再調整したので、予約再開します。ご予約はお早めに。

フルミストについて(2017年年度)

2017-11-18 (土) 17:03:41

【重要】フルミストは効かない?

 3年間フルミストを推奨してきたアメリカのCDCですが、ここに来て推奨しなくなしました。

 原因は副反応ではなく、効果が薄いというものです。

 会社自体は反論していますし、イギリスやカナダなどでも有効性を認められています。

どうして効かない?

 過去のH1N1型の感染のため干渉したんのでは、とか、ワクチンの保存が悪かったのでは(当院では専用の冷蔵庫を使用しています)、とは言われていますが、今のところは原因は不明です。

 個人的な意見を言えば、このワクチンは人を選ぶのだと思います。フルミストをしてから一度も罹らないという人もいれば、フルミストをしても家族で1人だけインフルエンザに罹患した人もいます。

 フルミスト(生ワクチン)の特性として以前に罹患した株では(体内で排除されてしまうため)効果が弱い事が知られています。近年は同じ株のH1N1型が流行しており、以前同じ株に感染していると、フルミストを接種しても同じ株には効きにくい可能性があります。

どうすればいいの?

 いくつか参考サイトを紹介しますので、お読みになった上で判断して下さい。当院は今年もフルミスト接種します。

経鼻インフルエンザ生ワクチンの接種は一時中止すべき

2016-17シーズンのフルミストについて

インフル用経鼻ワクチンが効かなくなった理由(日経メディカル:会員制)

おまけ

 「フルミストの親会社(アストラゼネカ)はイギリスだから、イギリスはフルミストを贔屓目に見ているのだろう」という声もあるかもしれません。

 一応お話をしておくと、イギリスのHPVワクチンは当初サーバリックス(イギリスのグラクソ・スミスクライン社)でしたが、2012年にガーダシル(アメリカのMSD社)に替わりました。

 ロタワクチンやHPVワクチンは一般的には、同一国・州で統一されていることが多いですが、日本は賑やかですね。

経鼻インフルエンザワクチン(フルミスト)

 フルミストは鼻の中へ吹きつける、噴霧型のインフルエンザワクチンです。生ワクチンです。原則として健康な方を対象にしています。有効期限は長く、ほぼワンシーズン有効です。

ウイルスの株について

 フルミストは4値(FluMist Quadrivalent)です。

 一般的にインフルエンザワクチンでは三種類のインフルエンザ株(A型2つ、B型1つ)が入っています。これまでWHOは3つの株をインフルエンザワクチンに入れることを推奨していましたが、最近B型を一つ加えて4つになりました。

2017/18北半球インフルエンザシーズンに推奨されるワクチン株:

  • an A/Michigan/45/2015 (H1N1)pdm09-like virus
  • an A/Hong Kong/4801/2014 (H3N2)-like virus
  • a B/Brisbane/60/2008-like virus
  • a B/Phuket/3073/2013-like virus
    (強調が去年と替わったワクチン株です)

Recommended composition of influenza virus vaccines for use in the 2017-2018 northern hemisphere influenza season

 ただし、実際に日本で採用されるワクチン株とは微妙に異なります。

表にしてみました。

WHO推奨不活化(4価)フルミスト(4価)
AA/Michigan/45/2015 (H1N1)pdm09-like virusシンガポール/GP1908/2015(IVR-180)(H1N1)pdm09Slovenia/2903/2015 (H1N1)
Hong Kong/4801/2014 (H3N2)-like virus香港/4801/2014(X-263)(H3N2)A/New Caledonia/71/2014 (H3N2)
BPhuket/3073/2013-like virusプーケット/3073/2013(山口系統)Phuket/3073/2013 (B/Yamagata/16/88 lineage)
Brisbane/60/2008-like virusテキサス/2/2013(ビクトリア系統)Brisbane/60/2008 (B/Victoria/2/87 lineage)

ワクチン株の命名法

 インフルエンザウイルスの命名法には規則性があります。

  1. A,B,Cの型
  2. ウイルスが分離された動物。但し、ヒトは記載しない
  3. ウイルスが分離された地域。
  4. ウイルス株の番号。
  5. ウイルスが分離された年。
  6. H:hemagglutinin及びN:neuraminidaseの型。

 例えば、「A/Chicken/Hong Kong/258/97(H5N1)」は1997年香港でニワトリから分離されたH5N1型のA型インフルエンザです。1番目と6番目以外はウイルス学的なつながりはありません。逆に言えば地域名が違ってもウイルス学的に縁遠いということではないのです。

 インフルエンザワクチン株の決定はWHOの決定を重視しますが、増殖のしやすさなどからウイルス学的に似た株から選択することがあります。

参考:横浜市衛生研究所:インフルエンザウイルスのウイルス株の命名法

FluMistの読み方について

 日本では「ルミスト」と呼ばれていますが、正式には「フルーミスト」です。強調文字にアクセントがあります。

 正式名称は、FluMist Quadrivalent なので、「フルーミスト クアドリヴァレント」となります。Quadrivalentとは4(Quadri-)価(valent)です。

フルミスト接種について

お値段

 一本9,000円になります。

  1. 土曜日・日曜日は500円加算となります。

対象年齢

 原則として2歳以上49歳以下。

接種回数

 8才以下で毎年インフルエンザワクチンをしていない方は2回(一ヶ月間隔を開ける)。それ以外の方は1回。

禁忌

  • 重度のアレルギー(卵・ゲンタマイシン・ゼラチン・アルギニン、その他当ワクチンの含有物質)
  • 小児期や思春期で長期アスピリン内服中の方
  • 5歳未満で繰り返す喘鳴のある方。現在喘息の方。
  • 妊娠中・授乳中の方
  • 心疾患、肺疾患・喘息、肝疾患、糖尿病、貧血、神経系疾患、免疫不全などの慢性疾患をお持ちの方
  • 造血幹細胞移植など、重度の免疫不全の方と接触する方
  • インフルエンザワクチン接種後にギランバレー症候群になった方(要相談)
  • 生ワクチン接種後4週間未満の方

 その他、鼻炎・鼻閉のひどい方は接種できません。

「禁忌」についての説明

 製薬会社のサイト説明書(PDF)を見ると、禁忌に関しては年齢以外、上記禁忌の上2つ(重度のアレルギー・アスピリン内服)しかありません。他の件についてはもう少し表現が柔らかいです。妊娠中ですら絶対禁忌ではありません。

 しかしながら、個人輸入のワクチンなので、当院の判断で禁忌の幅を少し広げてあります。詳しくは当院にお問い合わせください。

注意点

  • 輸入物のワクチンであり、原則補償はないものとお考えください
  • 若年者で特に有効性が高いワクチンですが、100%の有効性を保証するものではありません。
  • こちらのワクチンは、区の助成を受けることができません。
  • 鼻閉・鼻汁が多いと、接種効率が低下します。
  • 接種後数日後に鼻炎・風邪の症状が出ることがあります
  • 生ワクチンですが他者に感染させることは殆ど無いです。ただ、上記のように重度の免疫不全の方と接触する可能性のある方は、接種はお控えください。
  • 他のワクチンとの同時接種については、ご相談ください。

注意事項

  1. 問診・診察の結果、フルミストが接種できない場合があります。その場合は、普通のインフルエンザワクチンのご検討をして頂くことがあります。

予約

http://karugamo.mdja.jp/index.php?del2=1
(今年は合言葉は不要です)

お問い合わせ(電話) 03-5426-2220

 原則として火曜日(全日)、金曜日(全日)、木曜日(午後)、および11月4日は接種することはできません。

小児用問診票(初診の方のみ)

成人用問診票(初診の方のみ)

ワクチン予診票(全員)

 従来のインフルエンザワクチンと注意事項が異なります。診察・問診の上、フルミスト接種をお断りすることも有ります。

点鼻方法(動画)

点鼻の方法です(英語)

もう一つ説明です。英語ですが字幕入りです(生馬医院の小山先生ご提供)。

参考サイト

 すでに日本のインフルエンザワクチンを接種した方でも、接種可能です。
詳しいことは、お気楽にご相談ください。

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