2012.09.13
カテゴリ:胆道閉鎖症
胆道閉鎖症とは?
最近の母子手帳には「便色カード」というのがつくようになりました。
これは、主に胆道閉鎖症の早期発見を目的としています。胆道閉鎖症の原因は不明で、1人/10000人で発症します。一万人に一人というと少ないようですが、日本の出生数からみると、年に100人ほどのお子さんが発症します。
胆道閉鎖症では、肝臓から腸に胆汁が流れないため、黄疸(体が黄色くなる)や眼球黄染(白目が黄色くなる)がおこります。また、うんちの黄色い色は主に胆汁から作られるために、胆汁がなければ白っぽい・または明るい黄色のうんちになります。
胆道閉鎖症を早期発見する必要は、
- 早期に手術(葛西の手術)をすれば、肝硬変の進行を遅らせることができる
- 対応が遅れると腸からのビタミンK吸収が減り、脳内出血を起こしやすくなる
からです。一般的に生後60日までに葛西の手術をすると予後が良いとされています(例外もたくさんあります)。
早期発見のためのスクリーニングとして、作られたのが「便色カード」です(この話続きます)。
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