東南アジアへの帯同-デング熱にも気をつけて

保護者が海外に赴任する際に、家族についての相談が多くなりました。

 父親が赴任して妻子が帯同する(一緒に行く)というパターンが有るのですが、中には母親が夫・子どもを連れて行くということもあります。

 基本的にはワクチンについての相談が多いのですが、他にも食事や動物の対策など気をつけることがあります(現地で生活するうえで、そちらのほうが大切です)。

 東南アジアの都市部では、デング熱やチクングニア熱が有名です。どちらも蚊で感染しますが、より重要なのはデング熱でしょう。詳しい解説は後のリンクを見て下さい。

 この病気は、ワクチンも特効薬も予防薬もありません。基本的には蚊に刺されないことです。

 住まいはできるなら平屋は避ける、蚊が家の中に入ってこないように網戸対策をしっかりする、ボウフラが湧く水たまりを無くす(ベランダのバケツ、古タイヤの野外放置)、蚊の忌避剤(DEET)をしっかりと塗るなどの対策が必要です。

 また日本の解熱鎮痛剤を持参する人もいるかもしれませんが、デング熱発症時に一般的な解熱鎮痛剤を使うと出血症状などのリスクを高めることがあります。基本的にはアセトアミノフェン acetaminophen (別名パラセタモール paracetamol)でお願いします。アセトアミノフェン(パラセタモール)は一般名であり、商品名は別でも添付文書などに記載があると思います。中国語では、对乙酰氨基酚と書くようです。

 まずは、デング熱クイズを受けてみて下さい。解説もあります。

http://www.tra-dis.org/dengue/index.html
(ただしデング熱を媒介するネッタイシマカは、お昼と言うよりも朝と夕方に活動が高まります)。

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