50歳からの帯状疱疹予防ワクチン(シングリックス)
殆どの大人の人は、小さい頃水ぼうそう(水痘)にかかったことがあると思います。
水ぼうそうは治ってもう終わり、というわけではありません。ウイルスは神経のおく底(神経節)に住んでいて、何かの拍子に活性化し神経を伝って皮膚に現れるkとおがあります。これが帯状疱疹(たいじょうほうしん)です。神経の分布に沿って帯状(おびじょう)に発疹が出るので、帯状疱疹と呼ばれています。ちなみに原因となるウイルスは、水痘・帯状疱疹ウイルス(varicella-zoster virus:VZV)と呼ばれています。
帯状疱疹は最初チリチリとした痛み・発疹で始まりやがて広がることがあります。かなり痛む事があり、50歳以上で帯状疱疹を発症した人の約2割は、帯状疱疹後神経痛(postherpetic neuralgia:PHN)といって皮膚症状が治ったあとも痛みが続くことがあります。顔面にできれば、耳や目に影響が出ることがあります。
それから触れば感染することがあり、お子さんやお孫さんが水痘になったことも最近ありました。できれば予防しておきたい病気です。
これまでは、子どもの水痘ワクチンで対応していました。ある程度効果があるものの、効果は十分ではありませんでした。
最近になり、新しい帯状疱疹予防ワクチン(シングリックス)が出ました。50歳以上の方が対象です。二ヶ月間隔で2回接種します。値段は1本あたり22,000円です(2020/07/22現在)。
今までの水痘ワクチンと違い不活化ワクチンなので、免疫抑制状態のため生ワクチン接種が出来ない人も接種できます(具体的にはステロイド内服、免疫抑制剤、モノクローナル抗体療法など)。
ただし、非常に痛いワクチンだと聞いていますが、殆どは数日で収まるようです。
今までの水痘ワクチンとの比較した表があったので載せておきます。サブユニットワクチンが、シングリックスです。
浅田秀夫:帯状疱疹予防ワクチン2剤の特徴は?.Medical tribune2018年07月09日
比較的高価なワクチンで痛みもありますが、帯状疱疹やその後の痛みの予防にもなります。ご興味ある方は、お問い合わせください。
現在のところ入荷がかなり限定されています。予約する場合は余裕を持ってお願いします。