HPVワクチン・新型コロナワクチン:不作為のツケは誰が払う?

某所で書いた文章を少しアレンジします。

朝日新聞は本日(注意:2022年3月30日)このような記事を流しています。

9年ぶりHPVワクチン勧奨再開 接種後の症状、医療者側の理解進む
https://www.asahi.com/articles/ASQ3Y6DRHQ34ULBJ011.html

医療者側の認識のせいでHPVワクチンの接種が遅れた、といいたのでしょうか?

実際のところは「名古屋スタディ」で国内でもHPVワクチンの安全性が明らかなになっていた2018年でも、朝日新聞はこのような記事を出しています。

子宮頸がん 接種めぐる議論なお
https://www.asahi.com/articles/ASL2G5RQ0L2GUBQU01Y.html

(記事の中で出てくる某医師の発言をもとに、「やはりHPVワクチンは危なんだ」と認識した人もいます)

一連のマスコミの対応について、調べている人もいます。
新聞はHPVワクチンをどう報じたか
https://news.yahoo.co.jp/byline/yamaguchihiroshi/20210917-00258658

メディカルトリビューン2019年06月07日の記事です。
https://medical-tribune.co.jp/news/2019/0607520328/

  • 第10回日本プライマリ・ケア連合学会(5月17〜19日)の「HPVワクチンシンポジウム」において、中日新聞編集局編集委員の安藤明夫氏はHPVワクチンをめぐる報道の変遷を示し、「HPVワクチンの意義を含めた啓発情報を伝えきれなかった報道機関には責任があり、反省すべき不作為が今も存在する」と述べた。

安藤氏は、医療関係者にもコメントしています。

  • 「副反応騒動の過程で、適切な啓発情報を伝えることができなかったのは報道機関の責任。今や積極的に取り上げる記者が少ない点も反省すべき"不作為"。一方で、医療者の側にも患者を守る上で、さまざまな"不作為"があったのではないだろうか」と同氏は言う。

 マスコミの不作為を問題にするなら、小児科医を含めた医療関係者の不作為も取り上げないといけないですね。

しかし、応時(2018年ごろ)あれほどHPVワクチンが無効だとか危ないとか言っていたマスコミも「識者」も随分と静かですね。
重ねて書きますが「悪いのは全部◯◯のせい」や「一億総懺悔」など、責任の転嫁や希釈化をするのであれば、また同じことがおきるのかな、とは思います。

というわけで、新型コロナワクチンでも、程度の差はあれ同じことが起きるのでしょう。