最近の新型コロナ対策について(BA5を中心に)

BA5について

現在オミクロン株の「BA5系統」が流行しています。潜伏期がより短く感染力も増しています。

重症になりにくいとは言われていますが、これはワクチンをしている場合です。

対策

対策は、ワクチン・マスク・その他です

ワクチン

7月14日に開催された東京都新型コロナウイルス感染症モニタリング会議の動画です。27分30秒から40分42秒に宮坂 昌之大阪大学免疫学フロンティア研究センター招へい教授の解説があります(なぜか音声が時々途切れます)。
https://youtu.be/pIKDSm4VObM?t=1650

スライドの内容です。
https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/021/840/93/20220714_09.pdf

画像の説明
2p. 中和抗体は接種後減るものの、中和能力は時間とともに増える。追加接種により中和抗体が更につくられ、変異株に対して反応性を持つ

画像の説明
3p. 3回目以降の接種で、オミクロン株に対する反応も強くなる。

画像の説明
7p. 早く3回目打て。4回目も必要。

子どものワクチン

 感染状況は大人から子ども(特に未接種者)へと移っているようです。
 子どもは重症化しないとも言われていましたが、重症感のあるお子さんがいるのは確かです。また、数は少ないのですが、脳症で亡くなっているお子さんもいます。基礎疾患のないお子さんでした。
コロナ感染後に急性脳症、10歳未満児が死亡 国内初か、事例を調査

特に理由がなければ、お子さんでも新型コロナワクチン接種をおすすめします。他のワクチンとの兼ね合いもありますので、優先順位は主治医とも相談してください。

予約はこちらをみてください

世田谷区
https://www.city.setagaya.lg.jp/mokuji/fukushi/003/005/006/013/002/d00196452.html

東京都
https://www.tokyovaccine-rsv.metro.tokyo.lg.jp/pages/ki120314.html

マスク

一時期子どもはマスク不要、熱中症予防にマスクを外そうという意見がありました。
一応書いておくと、マスクを外せば熱中症を予防できるという、科学的根拠はありません。

「マスクで熱中症、根拠ない」 感染対策と両立求める 救急医学会

また、BA5の感染力は強く、アメリカの専門家もBA5では周りに人がいる場合には屋外でもマスク着用すべきと推奨しています。
https://www.insider.com/covid-mask-outside-omicron-ba5-variant-expert-2022-7

その他

7月15日に政府分科会の尾身会長は、ワクチン接種などの「5つの対策」をすることが行動制限などを回避し、社会経済を回していくために必要だと訴えました。

  1. ワクチン接種の加速化
  2. 検査のさらなる活用
  3. 効果的な換気
  4. 国や自治体による効率的な医療機能の確保
  5. 基本的な感染対策の再点検と徹底

 注:「自治体による効率的な医療機能の確保」については一部の都道府県では医療崩壊が起きており、機能していません。

終わりに

世田谷モデルがどうなったが不明ですが、日本は他国のように強いロックダウンをせずに、新型コロナに対応してきた稀有な国です。

新型コロナワクチンの接種率の高さ、マスクの徹底が、緩やかな行動制限でもうまく行ったのだと思います。

国は今回の「波」にたいして緩やかな行動制限もしないようです。尾身会長は「大きな社会の要請というか、これはもうなるべくできれば社会経済を回したいという大きな意向があるわけですよね」と表現しています。

尾身会長はワクチン接種の加速化など上記の感染対策の徹底が、「行動制限なし」の条件だと指摘しています。

つまり、この難局をどう乗り切っていくのかは、皆さんの行動にも関わっています。できる人はワクチンを徹底し(子どもは2回、大人は3回以上)、適切なマスクの使用に心がけましょう。

また、会食などは延期したほうが良いかもしれません。このままではお盆の帰省も難しいものになるでしょう。

忽那先生のこちらも参考になります。
新型コロナ 夏休み・お盆・帰省シーズンにおける感染対策の考え方