「暑さ指数」→気温よりも大事なものとは?
今年、日本は特に暑い夏を迎えています。
残念ながら、熱中症による死亡が報道される事態となっており、最近では中学生が部活後の帰宅中に亡くなったという報道もありました。この事例では、「暑さ指数」を部活中に計測していなかったとも報道されています。
では、「暑さ指数」とは何でしょうか?一部の方にはWBGT(湿球黒球温度:Wet Bulb Globe Temperature)という表現の方が馴染み深いかもしれません。
暑さ指数は、人体に直接作用する暑さを総合した指数で、熱中症の発症には湿度や輻射熱(地面や壁からの熱)も影響します。室外では「気温:湿度:輻射熱=1:7:2」と言われており、湿度や輻射熱の影響が大きいのです。ジメッとした暑さが辛い理由もここにあります。
暑さ指数の計算式は以下の通りです。
0.1 × 乾球温度 + 0.7 × 湿球温度 + 0.2 × 黒球温度
一般的に暑さ指数は28度以上であれば要注意とされています。湿度を侮ってはいけませんし、輻射熱を考慮すれば、より地面に近い場所にいる子どもや犬などのペットのリスクが高まることが分かります。
朝や夕方以降の暑さ指数は低くなることが一般的ですが、大切な皆さんの命を守るためにも、行動の変容が求められます。
日本では夏の日中活動に対して、ある程度の規制が必要になっていると言えるでしょう。甲子園の開催時期や時間の変更も検討すべきで、何らかの公的機関が提言するべき時期に来ています。
局所的な暑さ指数は個別に計測する必要がありますが、地域の暑さ指数の予測はこちらで知ることができます。