2024年4月からのワクチンについて

4月から小児のワクチンの仕組みが変わります。

5種混合

 4月より4種混合+Hibワクチンの5種混合が始まります。
 当面の間はワクチンデビューのお子さんは5種混合で、従前の4種混合+Hibワクチンを行ったお子さんはそのまま継続していきます。

開始時期

令和6年4月1日(月)より

対象者

 生後2ヶ月から生後90ヶ月(7才6ヶ月未満)に至るまでの間。

標準的な接種スケジュール

本剤の接種は、生後2か月から90か月(7才6ヶ月未満)までの間にある者に行うが、初回免疫については、標準として生後2か月から7ヶ月未満で開始し20~56日の間隔をおいて接種する。追加免疫については、標準として初回免疫終了後6か月から18か月を経過した者に接種する。
 大体の目安では以下のとおりです。
 2ヶ月-3ヶ月-4ヶ月-1才(4週間ごとに計3回、1期追加は1才で行います。)

※標準的なスケジュールから外れる場合、お問い合わせください。

予診票

 5種混合の予診票が作成されましたが、 世田谷区民に限り4種混合ワクチンの予診票も引き続き使用することができます(Hibの予診票での書き換えは不可) 。

他地区との乗り入れ

 世田谷区を含む23区及び狛江市・三鷹市・調布市の3市ですが、世田谷区民以外の方は4混の予診票で5混ワクチンを打つことはできません。

肺炎球菌

 今まで肺炎球菌はプレベナー13価(PCV13)でしたが、4月からは15価(PCV15)のバクニュバンスとなります。基本的には全員PCV15に切り替え予定です。

開始時期

 令和6年4月1日(月)より

対象者

 生後2ヶ月から生後60ヶ月(5才未満)に至るまでの間(変更なし)です。

旧予診票の取り扱いについて

 15価ワクチンの追加に伴い、新たな予診票を作成しますが、旧予診票も引き続き使用することができます。他地区との乗り入れも現行通り、世田谷区を含む23区及び狛江市、三鷹市、調布市の3市の方に可能です。

筋肉注射について

 日本では小児のワクチンで筋肉注射(筋注)をすることは殆どありませんでした。上記のワクチンは2つとも筋注が可能です。
 これまでの浅めの皮下注では腫れやすかった(特に上腕)のですが、筋注のほうが腫れにくく免疫も付きやすいと言われています。
 当院で従来から「深めの皮下注」で注射をしてきましたが、4月からは筋注にいたします。

新しい肺炎球菌ワクチン

 細菌性髄膜炎・菌血症の原因となる肺炎球菌には幾つかの血清型があります。以前は7価(PCV7)のワクチンが使われていました。確かに7価をカバーする感染は減りましたが、他価の肺炎球菌感染症が目立つようになりました。また、地域によって流行っている価は異ることがあります。そのため、より広くカバーするワクチンが必要です。
 4月からPCV15になりますが、3月にはPCV20が小児に対する製造販売承認を取得しました。現在のところ24価のPCV24が開発中です。

今後期待される新規肺炎球菌ワクチン
https://www.niid.go.jp/niid/ja/typhi-m/iasr-reference/2606-related-articles/related-articles-515/11765-515r01.html