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予防接種の本を書きました

表紙
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 少し前までは保護者が予防接種の本を探そうとするのは、大変なことでした。

 医者が書いた多くの予防接種の本は、同業者(医療関係者)に向けたものでした。内容は難しく、値段も高くて、普通の書店には売っていませんでした。

 かといって一般用に書かれている予防接種の本は、どちらかというと「危ない・効かない」というものが多いので、保護者にはおすすめできませんでした。一般的には不安を煽る内容のほうが本は売れるのでマーケティング的には仕方がない点もあるかもしれませんが、科学的事実に基づいて書かれるべきです。残念がら私が調べた限り一般書で、科学的に正しいと言えるものは、殆どありませんでした。

 以前から一般向けのワクチンの本があればいいな、と思っていたのですが、それを強く思ったのは、2018年に日本で「MMRワクチン告発」という反ワクチン映画上映されそうになったからです。

(参考:映画「MMRワクチン告発」の公開中止を支持する理由

 結局映画配給会社の決断で公開中止になりましたが、このときもっとワクチンについて多くの人に知ってほしいし、そのためのメディア(チャネル)があればいいな、と改めて思うようになりました。

 保護者が予防接種について知識を得ようとしても、触れることのができるメディアは、どちらかというとワクチンに反対(少なくとも積極的には勧めない)ものが多く、そこから学んでしまうと、保護者はますますワクチンから遠ざかってしまうのです。

 そんななか、森戸やすみ先生(現在どうかん山こどもクリニック院長)から、予防接種についての本を書かないかとお誘いを受けたのです。セレンディピティな出来事でした。

 書くこと自体は苦ではなかったのですが、苦労したのは「保護者のみならず、ワクチンに携わる人達(医師・看護師・保健師・行政・養護教諭など)にも読むに耐えるようにすること」でした。結果として、同業者の方からも、好意的なご意見を頂いてよかったです。

 最後になりましたが、共著者の森戸やすみ先生と、編集の大西真生さんにも感謝申し上げます。