9価HPVワクチン/Gardasil9(男性用)

 HPV9ワクチンはシルガード9として日本でも発売されましたが、当面の間は女性のみです。世界ではシルガード9は、Gardasil9とかSilgard9とかと呼ばれています(ガーダシルをひっくり返したのがシルガードですね)。

重要(2023年10月30日)

 当院ではこれまで、HPVワクチン9価のGardasil9を個人輸入し、男性の患者様に接種しておりました。このワクチンは国内で認可されているガーダシル9と成分・効果は全く同じものであり、多くの国ではシルガード9は男性にも認可されています。しかし、日本では男性への接種はまだ認可されておらず、適応外使用となっています。適応外使用の場合、国の救済制度を利用することはできません。

 この度、残念ながら輸入代行業者よりGardasil9の輸入ができなくなった旨の連絡を受けました。国(厚生労働省)より、「成分が同じである製品が国内で流通しているため」ということです。

 以前にGardasil9を接種していた患者様にはすでに連絡しておりますが、Gardasil9が手に入らなくなった場合、国内で認可されているシルガード9での接種に切り替わります。新規でHPV9ワクチン接種を希望する男性の患者様も、シルガード9での接種となります。ただし、男性への接種は依然として適応外となっており、国の救済制度の対象外となります。

 ご理解ご協力よろしくお願いいたします。

説明

シルガード9とGardasil9の医学的な違いはありますか?

 成分は変わりません。医学上は全く変わりありません。

じゃぁ、違いは何ですか?

  • シルガード9:国が認可している。当面の間女性専用&患者登録が必要
  • Gardasil9:国が認可していない(個人輸入)。男女適応あり。

接種間隔も少し違います。

  • 通常:3回 0-2M-6M
  • 9-14歳:2回 0-6M(Gardasil9だけです)。3回接種でもOKです。

どうしてシルガード9は男性には打てないのですか?

 大人の事情です。仕方ないので、男性の方はGardasil9を使うしかありません。日本でもシルガード9が男性でも接種できるのを祈るだけです。

補償について

 個人輸入の代行業者が独自の補償制度を設けていますが、そこに至るまでのハードルが高いため、補償は難しいとは思います。これは当院で扱っている渡航用ワクチンとおなじです。
 シルガード9の場合は、「独立行政法人医薬品医療機器総合機構法」という法律で定められた補償を受けることができます。

値段について

 一回につき、35,000円になります。

予約方法

 原則として電話となります。個人輸入のワクチンなので、在庫はいつもあるとは限りません。